Wordで「ここから先のページだけを横向きにしたい」「2ページ目だけを2段組みにしたい」と思ったのに、文書全体のレイアウトが変わってしまって大惨事になった経験はありませんか?
それは、Wordの「セクション」という仕組みを知らないことが原因です。
MOS Word上級試験でも確実に狙われる、ページレイアウトの基本を分かりやすく解説します!
本記事の対象バージョン: MOS 365 エキスパート / MOS 2019 エキスパート(どちらの試験を予定している方でもそのまま学習に割り当てられます)
セクションの基本
セクションとは何か?
セクションとは、一言でいうと「文書の中につくる、独立した『エリア(部屋)』」のことです。
Wordには、1つのファイル(ドキュメント)という大きなお家があります。通常は1つの大きなお部屋ですが、ここに「セクション区切り」という壁を立てることで、「リビング」「寝室」「書斎」のように、別々のお部屋に区切ることができます。
なぜセクションが必要なのか
Wordの重要なルールとして、以下の設定は「同じセクション(部屋)の中全体に強制適用される」という性質があります。
- 用紙の向き(縦・横)
- 余白の広さ
- 段組みの数
- ヘッダー・フッターのデザイン
そのため、1つのお部屋のままで「ここだけ横向きに…」と設定すると、部屋全体(=文書全体)が横向きになってしまいます。
「ここだけ変えたい」ときは、必ず事前にセクション区切りで部屋を分ける必要があるのです。
セクション区切りの種類
試験や実務でよく使うセクション区切りには、主に以下の3つの種類があります。
- 次のページから開始
- 壁を立てると同時に、自動で次のページへ改ページして、新しい部屋をスタートさせます。(表紙と本文を分けたい時などに便利です)
- 現在の位置から開始
- ページは変えずに、同じページの中で新しい部屋をスタートさせます。(ページの途中だけを「2段組み」にしたい時などに使います)
- 奇数ページ / 偶数ページから開始
- 本を印刷するときのように、必ず次の奇数(または偶数)ページから新しい部屋をスタートさせます。
よく使うのは 「次のページ」 と 「現在の位置(連続)」 の 2 つです。
セクション区切りの挿入方法
試験問題では、「〇〇の直前に『次のページから開始』のセクション区切りを挿入しなさい」といった指示が出ます。
操作手順
- セクション(部屋)を分けたい位置(文字の手前など)にカーソルを置きます。
レイアウトタブを開きます。- 「ページ設定」グループにある
区切りボタンをクリックします。 - メニュー内の「セクション区切り」の項目から、指示されたもの(例:
「次のページから開始」または「現在の位置から開始」)を選択します。

「次のページから開始」
新しい章を始めるときなど、ページを変えてセクションを分けたいときに使います。
- 例:1 章は縦向き、2 章は横向きにしたい
- 例:ページ番号を「1」から再スタートしたい
「現在の位置から開始(連続)」
ページを変えずにセクションを分けたいときに使います。
- 例:ページの途中から段組みを変えたい
- 例:章タイトルのページでヘッダーを変えたい(余計な空白ページを作りたくない)
セクションの確認方法
セクション区切りは画面上では見えにくいため、今自分が「第何セクション(何番目の部屋)」にいるのかを確認するテクニックが試験でも必須になります。
ステータスバーでセクション番号を確認する
画面の左下にある「ステータスバー」を見ます。デフォルトでは表示されていないことが多いので、以下の設定をしておきましょう。
- 画面最下部のグレーの棒(ステータスバー)を右クリックします。

2. メニューから 「セクション」 をクリックしてチェックを入れます。

これで、画面左下に「セクション: 1」や「セクション: 2」と常時表示されるようになり、部屋の切り替わりが一目でわかるようになります!
セクションごとの設定が変わらない時のチェック方法
もし「部屋を分けたのに設定が連動して変わってしまう…」というときは、
表示 タブ > 「下書き」 ビューに画面を切り替えてみてください。
画面上に「セクション区切り(次のページから開始)」という点線がはっきり見えるようになるため、正しい位置に壁が立てられているかをチェックできます。
設定が変わらない原因の多くは次の 2 つです。
- セクション区切りが正しい位置に入っていない
- 「前と同じ」が ON のまま(ヘッダー・フッター)
特にヘッダー・フッターは、セクションを分けても 「前と同じ」リンクが残っていると変更が反映されません。
「前と同じ」が ON の状態とは?
- ボタンが 濃い色で押されている状態
- フッター右側に 「前と同じ」 と表示されている
- セクションが前のセクションと つながっている状態
つまり、ヘッダー・フッターの内容が前のセクションと同じになる という意味です。
「前と同じ」を解除
Wordの重要なルールとして、ヘッダーとフッターは通常、「セクションが分かれていても、自動的に前のセクションと同じ内容をコピーして表示する」というお節介なリンク機能がONになっています。
そのため、章ごとにヘッダーの文字を変えたい場合は、ただ部屋を分けるだけでなく、前の部屋とのリンク(繋がり)を断ち切る必要があります。
- ページ上部(ヘッダー)または下部(フッター)を ダブルクリック します。
- 通常の「ホーム」「挿入」などとは別に、 ヘッダーとフッター という専用タブが表示されます。
- [前と同じ]をクリックして消灯(OFF)にする

これだけで、前のセクションとは完全に独立した「独自のヘッダー」を入力できるようになります。
出題例
※MOS は実技試験なので、選択式ではなく「操作指示」が出ます
セクション区切りとページ番号
指示: 現在のページの直前に セクション区切り(次のページから開始) を挿入し、 このページのページ番号を 「1」から開始 するよう設定しなさい。
ポイント(MOS で狙われる操作)
- レイアウト → 区切り → 次のページ
- フッターを開く
- 「前と同じ」を解除
- ページ番号の書式設定 → 開始番号 1
よくあるつまずき(合格への落とし穴対策)
つまずき①:区切りを入れたのにレイアウトが変わらない
区切りの種類が違う
- ページを変えたい → 「次のページ」
- 同じページ内で変えたい → 「現在の位置(連続)」
つまずき②:段組みが全体にかかる
連続セクション区切りが入っていない
「現在の位置から開始」を入れずに段組みを設定したか、カーソル位置が間違っています。
一部分だけを段組みにする問題では、段組みにしたい範囲を選択してから 段組み ボタンを押すと、Wordが自動でその前後に「現在の位置から開始」のセクション区切りを挿入してくれます。
つまずき③:横向きが全体にかかる
横向きにしたいページの前後にセクション区切りが必要
正しい構造は:
[セクション1](縦)
--- セクション区切り(次のページ) ---
[セクション2](横)
--- セクション区切り(次のページ) ---
[セクション3](縦)
まとめ
- Word のページ設定は セクション単位
- セクション区切りは 「次のページ」 と 「現在の位置(連続)」 が基本
- ステータスバーでセクション番号を確認
- レイアウトが変わらない時は 区切り位置 と 「前と同じ」 をチェック
手元のWordで「適当な文章を入力して、途中でセクション区切りを入れて、2ページ目だけを横向きにする」という練習を1回するだけで、セクションの感覚は完璧にマスターできますよ。
次のLessonでは、このセクションを応用した「ページ設定(余白・向き・サイズ)の高度操作」に進みます!
前回のLessonは、




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パソコンインストラクターの経験を生かして、シニアの方や初心者の方に、WordやExcelの「できた!」を届けるために活動しています。