DSUM関数とは? SUMIFの限界を超える集計関数

DSUM(ディーサム)指定した列で条件に合う数値合計する Excel

特定の商品の売り上げだけを、パッと合計したいなど、 たくさんのデータから、条件に合うものだけを抜き出して計算するのは大変…です。

表の中から「4月の」「A支店の」「商品B」だけを合計したい、なんて場面はありませんか?

そんなときに大活躍するのが、データベース関数の一つであるDSUM(ディー・サム)関数です。

DSUM関数は、Database(データベース)関数のひとつで、あらかじめセルに書き出した複数の検索条件に一致するデータだけを合計する関数です。

SUMIF関数(単一条件)やSUMIFS関数(複数条件)と似ていますが、DSUMは条件の設定が「条件表」という独立した表で行えるため、条件の追加や変更が非常に簡単です。

DSUM関数基本構文

DSUM関数は、以下の3つの引数(ひきすう)だけで構成されています。

=DSUM(データベース, フィールド, 検索条件範囲)

DSUM関数には「データベース」「フィールド」「条件」という3つの設定が必要ですが、こう考えると簡単です。

  1. データベース: 「どこの表から探す?」(表全体)
  2. フィールド: 「どの列を合計する?」(金額の列)
  3. 条件: 「どんな条件で探す?」(条件を書いた小さな表)
ももねこ先生
ももねこ先生

「どれも『見出し』を含めて選ぶこと」。 「見出しを含めるんだっけ?含めないんだっけ?」と迷ったら、DSUM(ディーサム)の「D」は「Database(データベース)」のD、つまり「表のタイトルから全部セット!」と思い出してくださいね。

引数名役割設定内容(例)
データベース集計対象の元データ全体見出し(項目名)を含む全範囲
フィールド合計したい列合計対象の列の見出し名(セル参照 or 文字列)
検索条件範囲条件を記述した表見出し行と条件行を含む範囲
=DSUM(データベース, フィールド, 検索条件範囲)

該当金額【F6】に検索結果が表示

=DSUM(A2:D12,D2,F2:G3)

【必須】「検索条件範囲」の作成ルール

DSUM関数を使う上で最も重要なのが、「検索条件範囲(条件表)」を正しく作成することです。

① 見出し(フィールド名)のルール

条件表の1行目には、集計対象のデータベース(元データ)の見出しと完全に一致する名前を入力します。

=DSUM(データベース, フィールド, 検索条件範囲)

📌ポイント DSUMは、『見出し』が1文字でも違うと、迷子になります。

元の表の見出しが「費目」なのに、条件を書く欄に「費」とだけ書いてしまうと、DSUMは見つけられません。 ももねこ先生流のコツは、「条件欄の見出しは、元の表からコピーして貼り付けること」。これだけで、入力ミスによるエラーを100%防げますよ!

② 条件の記述方法:ANDとORの使い分け

条件表の2行目以降に、具体的な条件を記述します。縦と横の並べ方で、条件が「AかつB(AND)」になるか「AまたはB(OR)」になるかが決まります。

🅰 AND条件(同じ行に記述)

複数の条件を同じ行に記述すると、「すべてに一致するデータ」(AND条件)を検索します。

例:費目が「通信費」かつ 社員名が「井上」の金額を合計

上記の例では、費目(F2)と社員名(G2)の見出しの下に、条件としてそれぞれ 通信費 (F3) と 井上 (G3) を同じ行(3行目)に入力しています。

  • 数式: =DSUM(A2:D12, D2, F2:G3)
AND条件(同じ行に記述)

この数式は、「元の表(A2:D12)の中から、F2:G3の条件(通信費かつ井上)に一致するデータを探し、金額列(D2)を合計せよ」という意味になり、結果として35,000円が返されています。

🅱 OR条件(異なる行に記述)

条件を異なる行に記述すると、「いずれかに一致するデータ」(OR条件)を検索します。

例:費目が「交通費」または「会議費」の金額を合計

費目社員名
交通費
会議費

この場合、検索条件範囲は「見出し+2行」の範囲(例:F2:F4)となります。

AND・OR条件表

AND条件(同じ行に記述)
費目が「交通費」、かつ社員名が「川村」
費目社員名
交通費川村
OR条件(異なる行に記述)
費目が「交通費」または「会議費」
費目
交通費
会議費
OR条件(異なる行に記述
費目が「交通費」または社員名が「川村」
費目社員名
交通費
川村

応用テクニック:あいまい検索と大小比較

検索条件には、具体的な値だけでなく、比較演算子やワイルドカードも使えます。

① 数値の大小比較(比較演算子)

条件に不等号(<>)を使うことで、数値や日付の範囲を指定できます。

  • 例: 項目名を 金額、条件を >10000 とすれば、10,000円を超えるものだけが対象になります。
  • 日付の例: 項目名を 日付、条件を >2025/11/4 とすれば、11月5日以降の金額だけを合計できます。
比較演算子

② ワイルドカードを使ったあいまい検索

*(アスタリスク)や ?(クエスチョンマーク)を使うことで、あいまいな検索ができます。

  • 例: 費目の条件に *品代* と入力すれば、「通信費」「備品代」など、前後に何か文字があっても「品代」という文字を含むものをすべて合計できます。
ワイルドカードを使ってあいまい検索

DSUMのメリットとSUMIFSとの違い

DSUM関数は古いデータベース関数ですが、現代でもSUMIFS関数にはない大きなメリットがあります。

  • SUMIFS関数: 複数のAND条件は得意だが、OR条件の集計が苦手(複数回に分けて足す必要がある)。
  • DSUM関数: 検索条件範囲に条件を縦に並べるだけで簡単にOR条件を指定できる。条件の数が多くなっても、条件表を見れば一目瞭然で管理しやすい。

複雑なOR条件や、条件の変更が多い集計作業においては、DSUM関数は現在でも非常に強力な選択肢となります。

まとめ

条件に合った合計を出すDSUM関数。使いこなせば、膨大なデータから必要な数字を自由自在に引き出せるようになります。

  • 条件欄の見出しはコピーして使う
  • 範囲は必ず見出しを含めて選ぶ
  • 条件を書き換えるだけで、答えがすぐ変わる便利さを楽しむ!

コツを掴めば、もう複雑な集計作業も怖くありません。


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ももねこ

運営者プロフィール

パソコンインストラクターの経験を生かして、シニアの方や初心者の方に、WordやExcelの「できた!」を届けるために活動しています。

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